「あ、この貝殻綺麗」
「こっちも綺麗だよ」



今日は、ふたりで海へとやって来た。
けれど、泳ぐわけではない。遊泳禁止の砂浜で、ゆっくりゆっくりとお散歩しに来たのだ。


せっかくの夏だし、海は目の前なのに、泳がないなんてもったいないじゃないか。…なんて普通なら思うが、わたしたち二人にはこれがお似合いだ。これが楽しいのだ。



「あ、こっちのほうが綺麗な貝殻いっぱいあるよ」
「ほんとだ。この溶けてるガラスも綺麗」



キラキラと輝く陽射し、それを反射させる海。


君と見つけた綺麗な貝殻は、またひとつ宝物となった。












(砂浜って歩きにくい…)

(手、繋ごっか)

(ふふ、ありがと)







clap / 2014.8〜





≪ | ≫

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -